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大迫淳英 公式ブログ

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ジッキョヌホー

それは、平成の名水百選の1つであり、清らな水が湧き出、
古来より集落の人々の飲料、生活、灌漑、防水用として命を支えてきたところ。
終日、人々の往来で賑わい、コミュニティ・情報発信のばであり、
また大切な水を崇め、神をも感じる崇高な場所でもあったのです。

水を見ていると、一尾の「うなぎ」が!
昔からそこに住むうなぎ。これは絶対に捕ってはならいもの。かつてここのうなぎを捕獲した人は災難に遭ったという言い伝えがあるそうです。神の化身なのかもしれないですね。

そういう話をしてくださったのは、この地域の元区長の方。

私がジッキョヌホーを見ていたら、やってきていろいろと教えてくれました。
このジッキョヌホーが今の姿になったのは昭和初期。
湧き水が流れ込む、最初は飲料。
その次ぎの場所は野菜を洗うところ、
その次ぎはカラダを洗う場所。男女別れています(行水をする男女それぞれは壁で見えませんが、周りからは丸見え!)。洗濯もする。洗濯などの衣服の置き場まであります。
さらに女性のエリアには石鹸置きのようなくぼみも。かつて石鹸はなかったので、石鹸置きでは無くのです。それは女性が髪を洗うときに赤土の粘土をこねていた場所らしい。
沖永良部等は全体が赤土なので、その赤土は髪をしっとり綺麗にしてくれるらしいのです。人の経験からなる知恵ですね。
そして、一番下流には、牛をつなぎ止める杭があり、そこに牛を連れてきて洗うという、わずかなエリアで見事な機能が集約されているのです。

私が訪れたとき、地域の方々清掃されていました。
先日の線状降水帯がもたらした大雨で水があふれ、通常砂利の下にしずかにある赤土がかき乱され、水がにごってしまったらしいのです。本来全体が清らかなで美しい水だったのですが、地域方は「こんな川底の状態のときに見せてもうしわけない」と。それは自分達の美しいジッキョヌホーを早く元通りにしたいという祈りの言葉に聞こえました。

地域の発展は、常に「ジッキョヌホー」とともにあるのです。

「ジッキョファングル」という方言があります。
「瀬利覚の人は意志堅固である」という意味。そして「ファングル」と親しみを込めて言われる呼び名です。
語源はジッキョヌホーの「水」
喉を潤す水が冷たく、のどごしが極めて固く感じられる事がからそう言われという説も。
湿気が多く、絶えず海風を受ける沖永良部の瀬利覚には、この固めの水が一番合います。
ジッキョヌホーの清らかな水を飲むと、「潤う」というより気持ちがシャキッとする感じになる「充電完了!」という感覚になります!

話を聞かせてくれた元区長の方が、このあと、この地域のリタイヤした人が10人ほど集まって飲み会するから是非おいで、とお誘いを請けるも、後ろ髪を引かれながら「ジッキョヌホー」をあとにしました。

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