音楽物語

教会群、そして禁教期のキリシタンに関わるものを世界遺産にすべきだと初めて声を上げた発起人・柿森和年氏

柿森氏は2000年8月、文化財の専門家による建築修復学会が長崎県・五島列島の奈留島で開催された時、長崎の教会群を世界遺産に登録すべきだと提案したのです。2001年に「長崎の教会群を世界遺産にする会」を立ち上げ、事務局長として活動。当時、長崎市の職員だった柿森さんは、仕事以外の時間を全て使い、私財を投じて登録に向けた活動を展開。それが、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産の世界文化遺産登録につながったのです。
「祈りの島」では、大迫淳英が書いた台本の監修をしていただきました。

柿森 和年

1946年長崎県生まれ。潜伏キリシタンの子孫。長崎市文化財課在籍中に旧居留地の街並みが残る同市東山手・南山手の伝統的建造物群保存地区指定にかかわり、教会遺産群の価値にも気づく。東京事務所時代の文化庁とのパイプをもとに、世界遺産登録への活動を開始。2001年には専門家を集めた研究会「長崎の教会群を世界遺産にする会」をスタートさせる。現在、五島市の奈留島在住。