弁天様にご挨拶
[江ノ島]
澄んだ空気が江ノ島と富士山を結びつける冬の江ノ島へ。
この時期は江ノ島から海越しに見える富士山がなんとも美しい。
写真は江島神社まで続く参道「弁財天仲見世通り」。
2年前に来た時はほとんど人がいない江ノ島でしたが、もうすっかり賑わいを取り戻しています。
行き交う人の会話を聞いていると??中国語?
そう、春節で中国からの観光客が多いのですね。
江ノ島は湘南海岸から相模湾に突き出た島。
今は橋で繫がっていますが、もともと江ノ島と湘南海岸は干潮のとき洲鼻(すばな)という砂嘴(さし)が現れて対岸の湘南海岸と地続きとなって歩いて渡ることができた(タイダル・アイランド)だったのですが、関東大震災で島全体が隆起してほぼ地続きになったようです。今はその上に橋が架かっているのですね。
かつては修行の地でした。
四方を海に囲まれているので、いかにも修行の地っぽいです。
平安時代には空海や円仁も修行に訪れたらしいです。
鎌倉時代以降は聖域とされ、源頼朝の祈願で弁財天が勧請されての以降、代々の将軍や御家人が参拝するようになり参詣の島へと変わってきました。
その弁財天は水の神という性格を持っていて、歌舞伎の守護として崇められたため歌舞伎役者が多く詣でるようになったのです。さらに、関東総検校となる杉山和一が参拝したことから音楽を含む芸能の神様として名高い弁財天となって行きました。
元々「弁財天」は「弁才天」と呼ばれていて、宇治神はもと渓流水源等、水を司る神で妙音天と云われ、又、美音天とも称された文化神だったのです。芸術に長ずるところから弁才天とも云われ、更に財宝が授かる霊験のある処から才の字が財の字に替り、弁財天と云われるようになりました。そして弁天様という愛称で多くの人々に敬われてきた神様ですね。
この弁天様は、仏教より前にあった宇治神と称する天地創造の神のお一方なのです。
仏教では、天部の神として守護神として崇められてるのです。
私も、江ノ島で弁天様に、音旅の世界ができるだけ多くの方々へ届きますようにと、祈りをこめて手を合わせてきました。
注:観光ではなく仕事で訪れております