雪光風火
組曲「雪光風火」
〜ステンドグラスに映える神在杜〜
大迫淳英:プロデュース
中原達彦:作曲
雪光風火について
音旅演出家Ⓡ・大迫淳英
櫛田神社の四季を彩る曲を創るにあたり、まずは櫛田神社の歴史を調べ、氏子さんたちが生活する地域を知り、併設されているステンドグラス美術館など様々な特徴を掘り下げました。そして、ステンドグラスに映る櫛田の歴史、またステンドグラスを通して見つめる櫛田神社の一年を詩としてまとめるところから制作を始めました。
四季なので音楽は4つ。それぞれの曲の特徴を「ガラスの色」で表しました。4つの色の曲を合わせると、それがあたかもステンドグラスの様に音楽で美しい色彩の絵が出来上がるイメージです。
「雪光風火」という音楽のステンドグラスが完成するのです。そのため、曲名もそれぞれの曲の名前を全部合わせて、櫛田の四季を表す新しい言葉として「雪光風火」を創りました。
その音楽のステンドグラスには櫛田神社が描かれます。
それぞれ曲の色を合わせると、それは神社で使われる五色布と重なります。新曲「雪光風火」は神様を称えるものとなるのです。
作曲は私がこれまで「ななつ星」や「祈りの島」など、50曲に及ぶ制作を一緒にして頂いた中原達彦さんにお願いしました。櫛田神社にも中原達彦さんに来て頂き、実際に櫛田神社の空気を感じて、宮司さんの話しを伺った上で作曲いただきました。曲を制作するにあたり櫛田神社で「祈願祭」まで執り行っていただいたのは初めての経験でした。さらに完成したCDは神社で「奉告祭」を執り行って頂き、神様のお祓いまで受け、ありがたいCDとなりました!
曲は新しい年を迎えるところから始まります。遙か千数百年前に櫛田神社が鎮座した様子と、一年のはじまりを重ねています。
櫛田の1年は、神社の千数百年の縮図でもあると考えて書きました。
荘厳な太鼓の音ではじまり、宮司の祝詞が厳かに響きます。途中、風鈴をイメージしたピアノの調べや火渡の勇ましい姿が音楽で描かれます。
組曲「雪光風火」〜ステンドグラスに映える神在杜〜は、これから櫛田の方々ととも、また神社に祈りを捧げるすべての方々とともに歩んでゆく曲です。
射水の地に永遠に鎮座する櫛田神社のように、この曲もこれから射水の方々に愛されて成長してゆく事を願っています。
今回、私がデザインさせていただいたCDジャケットの表紙は「神社」「杜」「ステンドグラス」を一度に表現してみたいと思い櫛田神社の正面の鳥居をステンドグラス風に描きました。
「雪光風火」の新しい世界をお楽しみください。
延喜式内 櫛田神社
千数百年の昔、大和朝廷からこの地に遣わされた武内宿祢が斎主となり創建した延喜式内の古社。櫛稲田姫命、武素盞嗚尊を主祭神として祀り、夫婦円満・縁結び・家庭和合の宮として広く崇められている。古くから多くの人びとの崇敬を集め、万葉の歌人大伴家持や戦国の武将もたびたび参詣した。家持はお宮の建つ鎮守の森を古能久礼山、奈良比丘と呼んだと伝えられる。長い参道が続く境内は、とやま森林浴の森、富山の自然100選に指定された。静かな森は、四季折々さまざまな自然で彩られる。
鎮座地は富山県射水市。大伴二三彌ステンドグラス記念館を併設。